笑顔のかわいらしい真っ白の美人さんです。

北関東の郊外にもう10年以上前から行政の指導を受けていた多頭飼育崩壊現場があります。
地元のボランティア・警察・愛護センターなど沢山の人が関わってきたにもかかわらず飼い主は犬を増やし続け、適正飼育を怠ってきました。
未避妊の雌雄が混在し、子犬が生まれては地元のボランティさんが引き取るといういたちごっこの繰り返し。
中には飼い主が引き渡しを行わず、殺されたり、そのまま人に懐かない野犬のような犬になってしまった子もいます。

攻撃こそしないものの人に懐かない犬60頭。
衛生環境は悪く、病気の犬や怪我をした犬も少なくありません。
このままではいけないと思い立ち、複数の地元ボランティア団体と協力をしあって、現場から一頭でも多くの犬を引き取り、飼い犬としての人生を歩ませてあげたいと思っております。

彼女は現場で子犬を産み、見かねた個人ボランティアさんが飼い主をなんとか説得し何匹かの子犬ともども引取り
避妊手術まで行ってくださいました。
ただ、子犬の内2匹は飼い主が引き渡さず
1匹は身動きのほぼ取れないケージで1年近く糞尿まみれの生活を強いられ（その後救出しております）、
もう1匹はその後一斉救出に入った際、残念ながらミイラになって発見されました。

多頭飼育崩壊現場から来た犬はみんなひどい怯えがあり、もちろん彼女も怯えてはいたのですが
初日のシャンプーもおとなしく
抱っこもおとなしく
敷地内のリードを付けてのお散歩もおとなしく歩き
他の犬たちの熱烈歓迎も甘んじて受けいれ
ご飯もきちんと食べ（この現場の犬たちは基本最初はご飯を食べてくれません）
なんなら庭中を笑顔で駆け回り、そして自分のサークルをあっという間に認識し、
気が済んだらさっさと自分からサークルの中に帰っていきます。

あれ？もしかしてすごくいい子？
と、拍子抜けした次第です。

基本怖がりであることには変わりないのですが、
接し方次第では徐々に距離を詰めていけると思われます。

運動神経が非常に良いようで1ｍぐらいの柵は簡単に飛び越えますので
逸走・脱走防止の準備がきちんとできることが譲渡条件となります。