北関東の山にはまだ野犬の群れがおり、保健所の職員が出産シーズンになると「せめて子犬は」という気持ちから巣穴から子犬だけを回収しております。
それでも根本解決には程遠くいたちごっこの繰り返し。
しかしまだ人馴れが可能な子犬のうちに、と、現場で奮闘する職員の方には頭が下がる思いです。

この子もそんな野犬の子犬としてセンターに収容されておりました。
ある程度の月齢に行ってしまったため人を怖がり一般譲渡からは外れてしまいました。
人馴れは時間との勝負です。
センターの檻の中では人馴れにも限界があり、我が家にやってきました。
来た当日は恐怖のあまり脱糞。
玄関の靴箱の下から出てこない、まさに野生動物の子供。
しかしご飯は大好きなので、野犬にありがちなハンガーストライキはせず、初日から出されてものは完食！
ボランティアをやっていると、普通にご飯を食べてくれるだけで
「ああなんていい犬なんだ！！」と感動をしてしまうものです。
※ご飯すら受け付けてくれない野犬のなんと多いことか・・・

さて、そんな野犬の子犬ですがさすが子犬の順応性を見せ
我が家の家庭犬達に揉まれ、家庭犬の立ち振舞をあっという間に覚え
ソファーでのお昼寝も覚え、
先輩たちとの暮らし方を覚え、
サークルを覚え、
トイレシートを覚え（たような気がするだけかもしれません）、
着実に成長中。

当初あそこまで怯えていたのが嘘のような素直で可愛い子犬になっております。

すっと伸びた手足と、シュッとした尻尾。
遠くに利発な猟犬の血を感じます。

社会性のものすごくある子なので先住犬との相性にもよりますが
先住犬のいるご家庭でも良い弟分になると思います。