関東某所の個人の多頭飼育崩壊からのレスキューです。
1軒屋は足の踏み場もない糞尿と
糞尿の海にうごめく糞尿の鎧をまとった犬たちでひしめいていたそうです。
未去勢未避妊のオスメスが混在し、もう何が何だか分からないぐらいに妊娠しては生まれて死んでという地獄が繰り返されています。
飼い主の家族は、犬たちを「大事にしている」「愛している」と言う。
保健所・警察が近所からの苦情で様子見をするたびに
「毎日餌をあげている」「病気の治療もしている」「少しずつ里親に出している」と言い
そう言われると手も足も出せない日本の法律と警察。
ボランティアが、怒りで今にも殴り掛かりそうな心を無にして
飼い主のところに何度も訪れ、説得し、犬たちの里親募集を促しそれでも頑なに犬を手放そうとせず
最終的に警察と保健所が現場に踏み込みセンターへ収容をし、所有権放棄させました。

4匹まとめて引き取った犬のうち
彼女が一番状態が悪く、ぐったりとしておりました。
皮膚もボロボロ。
すぐ検査をしたところ貧血と炎症の所見が見られたためすぐ投薬開始。
膀胱炎・酷い歯肉炎でつらい日々を送っていたことが想像できます。
我が家でも丸くなって寝ていて、ごはんとトイレのときだけ起き上がる日々。

どうなることかと非常にハラハラ見守っておりましたが
投薬が日に日に効果を示し、本来の元気な様子が見られるようになりました。

おっとりとしたマイペースの良い子で
あんな地獄に板にも関わらずそっと近寄ってきて、撫でてもいいよ？と体を寄せてきます。
なんならスキあらば膝の上にずいっと乗ってくる抱っこ星人です。
撫でれば撫でるほど嬉しそうにお腹を見せてうにうにとしてきます。
他の犬とも喧嘩せず、夜ケージでも大人しく寝てくれ
マイペースに人の生活に寄り添ってくれています。

トイレに関してはなんとなくトイレシートを認識していますが
成功率はまだ半分ぐらいです。

皮膚の状態も悪いのですが、清潔な管理で徐々に良くなっております。

預かりボランティアさんのお宅では
先住犬の大型犬とも猫さんとも仲良く暮らし、
ご家族様とも初日からもう10年連れ添ったかのような馴染み具合を見せております。
お散歩の量を徐々に増やしながら筋トレをする日々です。

彼女の地獄の半生を帳消しにしてくださるような
穏やかなご家庭からのご応募をお待ちしております。

犬を初めて飼うご家庭にもぴったりのいい子だと思います。