170頭の行き場のない人馴れしていない野犬たちがひしめく茨城県の動物愛護センター。
毎週10数頭の犬が収容される。
たくさんの愛護団体が必死になって引き出しても、また収容されるいたちごっこ。
その多くが野犬と呼ばれる人馴れしていない犬たち。
人馴れの乏しい犬が身動きがやっと取れる程度の檻の中で長期にわたって閉じ込められている。
殺処分はしていない。
ご飯ももらえている。
職員さんたちは本当に情熱的に世話をして、1頭でも外に出してあげようと身を粉にして働いている。
1ｍ四方にも満たないやっと横になれる程度のスペースに長期間閉じ込められ、ストレスで吠え続ける犬たち。
生きている状態として正しいのかすら分からなくなる。
それでも超過密の収容によるストレスで集団房では犬同士の喧嘩が絶えない。
時には噛み殺されてしまうことも珍しくはないといいます。

そんなセンターの中で何故か一頭だけ異様に人懐こい犬がいました。
「僕ちんここにいるよ～遊んでよ～遊んでよ～」
図体がただでかいだけの子犬のようなそのもふもふの男の子を
おおよそ不釣り合いなその場所から一刻も早く出してあげないといけないと思い即日引き取って帰ってきました。

性格は大当たりの花丸くん。
とにかく遊び好きで、手荒な先住犬の激しめの歓迎を受けても何をしても怒らないのです。
シニアの小型犬にも悪さもせず
嬉しそうに太いモサモサのしっぽを振っているだけ。
無駄吠えが全く無く、散歩もそこまで強い引張もなく上手。
室内で暮らしては居なかったはずですが初めての室内暮らしも非常に上手に過ごせます。
室内でのトイレも粗相なし。
甘ったれで常にくっついていたいくせにケージの中でのお留守番も非常に上手という非の打ち所のない大型犬。
性格だけで見るとくまのようにのっそりとして穏やかなゴールデンレトリバーを彷彿とさせます。
未去勢のオス犬でこんなに穏やかな大型犬は見たことがありません。

神経質とは真逆の性格でいつも楽しそうな表情。
口角は常に上がりっぱなしなのです。

フランダースの犬の名犬パトラッシュそのままの犬と言っても過言ではないでしょう。
大型犬を初めて飼う人にも勧めることができます。
先住犬の性格にもよりますが、遊び好きの先住犬であれば良い相棒になってくれるはずです。

ただサイズが大きくて時々手加減なく巨体を忘れておふざけをするため
7才以下のお子さんのいるお宅はご遠慮ください。

フィラリアは弱陽性のため通年投薬で陰転を目指しています。