猟期終了と共に、いつも猟犬が遺棄される場所で保護されました。
極限まで削痩していたわけではないため、遺棄されてからは時間が経ってはいないのかもしれません。
去年も、全く同じ場所で、彼とそっくりな茶色と白のセッターを保護しております。
おそらく同一人物の猟師が捨てているのだと思います。
怒りしかわきません。こういった犯罪者（犬の遺棄は犯罪行為です）に狩猟免許を与えるべきではないと強く思います。

さて、そんな彼はそういったこちらの思惑も知らず、
動物愛護センターの檻の中でしょんぼりと縮こまっていました。
非常に怖がりなので扱いを注意、と職員に言われましたが、
そこまで絶望的な人嫌いでもなく、「ああ、人間に嫌な目にあったことはありそうだな」とは思うものの
怖がらせず、少しづつ信頼を築いていっていただける方であれば
非常に忠実な（？）家庭内ストーカーになってくれるでしょう。
抱っこだってお手の物です。
病院での採血も静かに行わせてくれました。

風を切って走る姿は非常に絵になる美しいセッターです。

オスの猟犬種ではありますが、
猫にも小型犬にも無反応。
犬同士ではむしろ非常に優しい犬だと思います。
遊び盛りの子犬たちとは同じノリで遊んであげることができ、
怒りん坊のシニアの小型犬には近づかないようにしています。

お散歩も強い引きがなく、女性でも問題なくできます。
※怖がりなのでお散歩ルートは配慮が必要です。

暗闇で人が近づくような場面が怖かったり、
自分のテリトリーにズカズカと入ってこられるのは好きではないため
甘やかしすぎず節度のある距離感は必要かもしれません。

そういった意味では犬の飼育経験のある大人の方だけの静かなお家の方が、彼にとっては過ごしやすいでしょう。
室内フリーで大人しくお留守番もできますので、彼の性格と合う人にはこんなにも飼いやすい犬はいないかもしれません。

中学生以下のお子様のいない、犬の飼育経験のあるご家庭に。