群馬県動物愛護センターより引き取りました。

長毛の犬で保健所に収容される場合、
取り返しがつかない毛の鎧を身にまとっていることが多く、
そういう犬はほぼ収容期限が切れても飼い主のお迎えはありません。

彼女もぐちゃぐちゃ毛玉で収容されておりました。
マラセチアの匂いが漂い皮膚の状態も悪くベトベト。
愛されてきた犬ではないのが瞬間でわかりました。
表情も乏しくどこか悲しげ。
「だっこしてもいい？」と抱き上げると、伸びすぎた爪で
ギュッとしがみついてきました。
複数回の出産の経験がありそうです。
おそらくプードルのミックスだろうという風貌で、
なぜ複数回出産経験があるのでしょう。
彼女の経緯が不思議でしょうがありません。

ただ一つ言えるのは、これからピカピカのふわふわ犬に返信し、
家族中から愛される犬として第二の人生を歩むということ。

実際に我が家で暮らしてみると、
ペットシートの認識もあり、ご飯の好き嫌いもなく、
他の犬友上手に距離を取って暮らすことができるとても愛らしい子でした。
ケージに入れると「出してぇ」と鳴きますが、
少しするとそこも悪くはないかもと理解し、夜は静かにケージで寝れるようになりました。
ただ、フリーにしていても一切悪いことをするわけでもないので
昼間は完全フリーで生活しています。

お散歩は大好き。
お散歩の気配を察すると、「おや！行きますか！」と嬉しそうに玄関に走っていきます。

まだまだ遠慮している部分も多く、こちらの顔色を伺っている雰囲気もありますが
人のことは大好きで、抱っこをすると膝の上でうとうと。
ふわふわでさわり心地がいいのでいつまでも抱っこしていたくなります。

皮膚の状態は引き続きケアが必要です。
薬用シャンプーと保湿ジェルでの保湿、そして点耳をこまめに行わなければなりません。

どこかさみしげな彼女に、笑顔の絶えない日々をプレゼントしてくださるご家庭に。
トライアルとなった場合は避妊手術の後からとなります。