センターの檻の中では、ひっそりと息を殺し、鳴きもわめきもせず
身じろぎひとつせずに固まっておりました。
本来、愛されて過ごしてきた子であれば、小さくて可愛らしい笑顔の女の子だったのでしょう。
薄汚れた毛玉を体中にまとって、申し訳無さそうに上目遣いでこちらを覗き込む姿に
とても胸が傷んだことを覚えています。
どんな飼われ方をしてきたのでしょうか。
センターの検便でお腹の中にいろいろな虫が見つかり何度も駆虫してもらったそうです。

我が家に引き出してからは徐々に表情が出始め、おっとりとしている性格はそのまま
遠慮がちに甘えてくれるようになりました。
家中フリーにしていると、いつの間にか台所仕事をしている私の足の間にいつの間にかそっと佇んでおり
何度踏みつけそうになったことか！
激しい主張はしないけれど、人が好きでとにかく甘えたくてしょうがないということがジットリと伝わって来ます。

ご飯も大好きで、ご飯時になるとニコニコしっぽを振って嬉しさを表現してくれるまでになりました。
問題児揃いの我が家の犬たちとも揉めずにマイペースに暮らすことができます。
トイレはお外でもペットシートでも済ませてくれ（成功率はまあまあこれからに期待ですが）非常に飼いやすい性格の子だと思います。

今までの不幸を帳消しにしていただけるご家庭に。