枸杞(クコ)

管理番号:21-07

里親が決まって卒業したため、ご応募は受け付けておりません。

種類 MIX サイズ 12キロ
性別 年齢 5~6才
ワクチン接種 避妊・去勢
種類 MIX
サイズ 12キロ
性別
年齢 5~6才
ワクチン接種
避妊・去勢

性格・健康状態

生き地獄から脱出し、犬らしい生活の第一歩を踏み出した女の子です。

北関東の郊外にもう10年以上前から行政の指導を受けていた多頭飼育現場があります。
地元のボランティア・警察・愛護センターなど沢山の人が関わってきたにもかかわらず飼い主は犬を増やし続け、適正飼育を怠ってきました。
未避妊の雌雄が混在し、子犬が生まれては地元のボランティさんが引き取るといういたちごっこの繰り返し。
中には飼い主が引き渡しを行わず、殺されたり、そのまま人に懐かない野犬のような犬になってしまった子もいます。

攻撃こそしないものの人に懐かない犬50頭。
衛生環境は悪く、病気の犬や怪我をした犬も少なくありません。
このままではいけないと思い立ち、複数の地元ボランティア団体と協力をしあって、現場から一頭でも多くの犬を引き取り、飼い犬としての人生を歩ませてあげたいと思っております。

その多頭崩壊現場は何グループかに犬たちが別れており、彼女が居たのは、日常的に喧嘩が絶えず
喧嘩の傷がもとで命を落とした犬がいる一番過酷な集団でした。
家の床下に広い穴を掘りそこを根城にしている群れなので個体の管理が正確にできておらず
ボランティアが世話をしに行くと一斉に床下に潜り込み姿を表しません。
その群れの中でなぜが鎖で繋がれた犬が1匹おりました。
鎖の先はいつも床下に続いており、犬の姿を見たものは殆どおらず、ただ鎖を引くと抵抗する手応えだけがあるので生きている犬がこの先にいるんだな、と生死の確認を行っておりました。
現場の整備が進み、できる限り個別管理を行っていく中で、意を決して穴の奥の奥の方にいた犬を引きずり出して捕獲することに成功しました。

姿を表したのは怯えた顔をした可愛らしい女の子でした。
ボランティアたちもそういった状況での捕獲でしたのでかなり慎重な扱いをしておりましたが
野生化した群れの中におりながら彼女はそれでも人に頼ってきてくれる子だということがわかりました。
恐る恐る近寄ってきて寄り添ってくれるので、そっと手の甲を差し出すと遠慮がちにペロペロと舐めてくれるではありませんか。
何年も人と触れ合わずに居たはずなのに、彼女の性根は人に寄り添いたいのだと思います。

彼女を初めてボランティアの自宅に連れ帰り、人生はじめてのシャンプーをした時すら
恐ろしくて固まりながらも「大丈夫だよ」とこちらに気を遣い顔をペロペロと舐めてくれました。
病院での検査もじっと耐え、待合室では腕の中で安心したように目を閉じておりました。

もう一つ驚くことに、そのような場所におりながら、
彼女のフィラリア検査はなんと陰性。
おそらくほぼ穴の中で暮らしていたため蚊に刺される機会が少なかったことと推察されます。

怖がってはおりますが、非常に健気な女の子です。
もちろん普通の家庭犬としてはまだまだこれからですが、
彼女のペースに寄り添いながら、家族と過ごす幸せを与えていただきたいです。

心の傷はもしかしたら深いのかもしれません。
それでも今までの不幸を帳消しにするように、生きている楽しさを教えてくださるご家庭に。

その他

避妊手術済
フィラリア(陰性)
血液検査
内外駆虫済
マイクロチップ